ニキビの新しいぬり薬 ベピオ(BPO)

プロアクティブでニキビが良くなる理由

ベピオ小2015年4月から日本でも「ニキビ」のぬり薬、過酸化ベンゾイル(BPO)が処方薬としてやっと認可されます。商品名はベピオといって、2.5%のBPOが含まれているジェル状のぬり薬です。

アメリカでは1960年代から使われていて、このBPOを含むアメリカ版プロアクティブやクレアラシルは世界中でよく売れています(逆に言えば、BPOを含まない日本版はあまり効果がありません)。

スクリーンショット 2015-03-18 06.58.432003年に発表された国際的な「ざ瘡治療ガイドライン」をみても、BPOは軽症〜重症まで様々なニキビに使われていることがわかります(右の表)。なぜ日本での認可がこんなに遅くなったのかは分かりませんが、とにかく、治療薬が増えるのはよいことですね。

BPOはニキビ菌を殺菌する

これまで使っているぬり薬や飲み薬の抗生物質も「ニキビ菌」を殺菌しますが、長く使うと耐性菌(薬が効かない菌)が増える恐れがあります。BPOの抗菌作用はBPOが分解されて生じるフリーラジカル(活性酸素の一種)によるもので、耐性菌ができにくいと言われています。にきび治療を続けていても「赤ニキビ」が治りにくい方は耐性菌の可能性があるのではないかと私は疑っていて、そういう方にまず使ってもらいたい薬です。

これまでの治療でニキビが治らない理由

ベピオの効果①

下の表はベピオを1日1回12週間使った結果を示しています。この試験はベピオを使った200人と偽薬(プラセボ)を使った200人に分けて評価していて、偽薬に比べて「赤ニキビ」の数がより少なくなったという結果です。

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BPOは角質を剥離するピーリング作用も

これまで、ニキビ治療には毛穴のつまりを除くディフェリン、ニキビ菌を殺菌する抗生物質の2種類が必要でしたが、BPOは1剤でこれら2つの作用を合わせ持ちます。下の表は上の表と同じ試験で、毛穴がつまって出来る「白ニキビ」の数を調べています。毛穴のつまりの中でニキビ菌が増えて生じる「赤ニキビ」と同様に徐々に改善していますね。

ベピオの効果②

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ベピオの副作用

毛穴のつまりを除去するピーリング作用があるということは、毛穴以外の皮膚もむけて、赤くなったり刺激感を感じたりする可能性があります。上の試験では約2割の方にそのような反応がみられています。ただし、この刺激症状は下の表のように最初の1ヵ月が強く徐々に慣れていくので、多くの方は使い続けられると考えています。

ベピオ紅斑スコア

ベピオの使い方

1日1回、ニキビが出ているところだけでなく、顔全体にぬって下さい

一般的な使い方はこちらのビデオをご覧下さい。

ただし、白崎医院ではベピオ単独で使用することもありますが、むしろ一人一人の肌質やニキビのひどさに合わせて他のぬり薬と組み合わせて使います。女性の場合は化粧との兼ね合いもあるため、具体的な使い方は診察時にお話しさせて頂きます。

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