虫刺され(ダニ)

夏になり体がかゆくなると、ダニに刺されたと思い受診される方が多いですが、実際にはダニ以外が原因のことが結構あります。何が原因か分からないときは皮膚科を受診をお勧めしますが(もちろん、皮膚症状をみただけで100%どの虫かは同定できません)、ダニだとはっきりしている時は以下を参考に対策を行って下さい。

イエダニ

イエダニ0.7~1mm程の大きさで、ネズミに寄生し、時にネズミの巣から出て人を刺します。夜間寝具の中に入り込んで、皮膚の柔らかい部位を刺すことが特徴です。同じ部屋で寝ていても症状が出ない人がいるのは、反応に個人差があるためです。寝室にバルサンなどをたく必要がありますが、同時にネズミの駆除やツバメやスズメの巣の駆除が必須です。

ツメダニ

体長0.5~0.8mmの大きさで、じゅうたんや畳に発生するヒョウヒダニ類を捕食して生活しています。偶然人の皮膚に触れた時に刺すと考えられているので、肌を露出した部位に症状が現れます。夏の高温多湿の環境でヒョウヒダニが増えたときにツメダニも増えるので注意が必要です。殺虫剤の使用以外に、部屋を乾燥させ十分な清掃を行って下さい。

0.2~0.5mm程と目に見えない大きさのヒョウヒダニは人を刺すことはありません。ただ、喘息やアレルギー性鼻炎の原因になるアレルゲンになるので、繁殖させないよう気をつける必要はあります。ヒョウヒダニの餌は人の落とすフケやアカなので、部屋の湿度を落とし、時間をかけて掃除することが有効です。例えば、布団は最低週1回は表を1分間、裏を1分間掃除機で吸い込むと良いでしょう。



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