じんま疹とは
- 夜になるとかゆくなる。日中には出ないので診察時には消えている。
- 風呂上がりや運動をした後にかゆくなる。
- かいたり、こすれたりすると線状に赤くなりかゆくなる。
- 何を食べてもかゆくなる。
- じんま疹を繰り返している。

じんま疹は、かゆみが特徴の非常に一般的な皮膚の病気です。突然現れることが多く、3日から10日ほどで治まる場合もあれば、長期間続くこともあります。この病気はまだ原因がはっきり分かっていない部分も多いですが、特徴的なのは、皮膚に現れては消えるを繰り返すということです。どんなに広範囲に出たとしても、必ず消えていく性質があります。診察時にじんま疹が見えなくても、その消えてしまう性質から診断できることが多いです。じんま疹の診断には、通常は特別な検査は必要ありませんが、食べ物が原因の場合は血液検査で確認することが可能です。
代表的なじんましんの原因と対策
1)機械性じんま疹
肌に強い刺激や摩擦がかかることで発症します。ベルトやバッグの肩紐が原因になることが多いです。対策は、肌への圧力を減らし、柔らかい衣類を選ぶことです。

2)コリン性じんま疹
運動や入浴などで体温が上がると現れます。対策として、体温が急に上がらないようにすることや、症状がひどい場合は抗ヒスタミン薬が効果的です。
3)感染症に伴うじんま疹
風邪や胃腸炎などの感染症に関連して発症することがあります。感染症の治療が進むとじんま疹も改善することが多いです。
4)食べ物によるじんま疹
特定の食品が原因で発症します。アレルゲンの特定には血液検査や食事記録が役立ちます。原因となる食品を避けることが基本の対策です。
5)圧じんま疹
長時間圧力がかかった部分に発症します。ベッドで寝ている時の体圧や座り仕事の影響で出ることがあります。対策は、姿勢を変えたり、圧力を分散させるクッションを使用することです。
6)血管浮腫
じんま疹の一種で、主に目や唇などの顔の周りが腫れることがあります。呼吸困難を伴う場合は、緊急の対応が必要です。治療は抗ヒスタミン薬やステロイドが用いられます。

7)じんま疹様血管炎
通常のじんま疹と異なり、消えた後にシミが残ることがあります。対策としては、血液の炎症反応を抑える治療が必要です。
Q&A
A:本当に必要であれば赤ちゃんでも採血を行います。耳からの血液1滴で卵、牛乳、小麦の3種類のアレルギーを調べるキットも用意してあります。
A:ヒスタミンは、かゆみや赤みの原因となる物質で、じんま疹が発症した時に皮膚で増えます。通常はマスト細胞の中に存在し、刺激を受けるとこの細胞が壊れてヒスタミンが放出されます。じんま疹の治療には、ヒスタミンの作用を抑える抗ヒスタミン薬が使われます。
A:はい、本当です。じんま疹は原因がわからないことが多く、血液検査でも原因を特定できない場合がほとんどです。しかし、治療法は確立されているため、適切な治療を続けることで症状は改善します。
A:長期間薬を使用しても、時にはかぶれることがあります。医師と相談しながら、適切な期間薬を使用することが大切です。
A:乾燥肌の方はかぶれやすい傾向がありますが、強い刺激を受けると誰でもかぶれが生じる可能性があります。
A:ステロイド外用剤を使い分けることが一般的です。症状が重い場合は、一時的にステロイドの飲み薬を使用することもあります。