紫外線(光)アレルギーとは

紫外線(光)アレルギーは、日光や人工的な紫外線に過敏に反応する皮膚の病気です。紫外線にさらされやすい顔、首、手の甲、腕の外側などに赤みやぶつぶつが生じ、かゆみを伴うことが一般的です。逆に、あごの下や腕の内側など、紫外線が当たりにくい部分には症状があまり見られません。これは、単なる日焼けとは異なり、普段では症状が出ない程度の紫外線量でも、過敏に反応するのが特徴です。
また、紫外線アレルギーの症状は、夏だけでなく、春先にも現れることがあります。これは、冬の間に白くなった皮膚が急に強い紫外線を受けることが原因とされています。また、血圧を下げる薬などの一部の内服薬が引き金となる場合もありますが、それ以外の原因についてはまだ完全には解明されていません。
この診断には「光線テスト」という検査が必要です。これは人工的な紫外線を皮膚に照射し、数日後に皮膚が赤くなるかどうかを確認する方法です。このテストにより、紫外線アレルギーかどうかを判断します。
治療方法
紫外線(光)アレルギーの治療法には、いくつかのポイントがあります。まず、赤みやブツブツの症状にはステロイドのぬり薬を使用し、かゆみにはかゆみ止めの飲み薬を用います。紫外線対策として、日焼け止めをしっかりと使用することが重要で、これを怠ると再発のリスクが高まります。また、薬が原因の場合は、処方医と相談して、疑われる薬を他の薬に変更することが必要です。
日常のケア
紫外線対策として、日焼け止めを使用する以外にも、さまざまな注意が必要です。特に紫外線が強い10時から15時の時間帯は外出を控えることや、外出する際には帽子や日傘、長袖の服を着用することが推奨されます。

紫外線には主にUVAとUVBの2種類があり、それぞれ異なる特性を持っています。UVAは波長が長く、雲や窓ガラスも通過するため、家の中や車内でも影響を受けることがあります。ですから、UVAに過敏な人や光過敏症のある人は、室内でも窓からの紫外線に対処するため、日焼け止めを塗る必要があります。
一方、UVBは波長が短く、主に皮膚の表面に影響を与え、日焼けや皮膚がんの原因となります。UVBは窓ガラスを通さないため、屋外での紫外線対策が特に重要です。これらの紫外線対策を組み合わせて、肌を守ることが重要です。
湿布かぶれと紫外線(光)アレルギー
湿布をはった後に赤くなる湿布かぶれには紫外線アレルギーが関係している場合があります。
ケトプロフェン(商品名モーラス、ミルタックスなど)を含む湿布で多いのですが、湿布をはっただけではかぶれず、湿布をはった後に日光に当たると赤くなります。知らずに日光に長く当たっていると水ぶくれができ、はれ上がります。
また、この湿布の成分は意外に長く皮膚にとどまっていて、湿布をはるのをやめてから数ヶ月後に日光にあたっても同じような症状が出るので注意が必要です。
当然今後ケトプロフェンの湿布は使用禁止です。他の成分の湿布を使って下さい。なお、ケトプロフェンを含む商品はモーラスが有名ですが、その他に多数あり、薬局でも購入できます。成分をよく確かめてから購入下さい。
Q&A
A:紫外線アレルギーの場合、通常は腕だけではなく、手の甲や顔も赤くなります。腕だけの場合は紫外線の関与も考えますが、汗による刺激や他の原因も調べる必要があります。
A:薬など原因がはっきりしている場合は、これを中止することでアレルギーはなくなります。原因がはっきりしない場合は、症状は治療で治まっても、日焼け止めなどの紫外線対策は厳重に続ける必要があります。