蜂(ハチ)刺され
ハチ刺されが恐いのは、刺されたことで死亡する場合があるからです。日本では年間20人程で、多くは山村など医療機関から遠いところで刺されています。アナフィラキシーショックによる血圧低下と呼吸困難が死亡原因です。
このアナフィラキシーショックは、以前ハチに刺された人でハチアレルギーを持っている方に起こります。多くは刺されて数分以内に発病し急速に進行するので、何か変だと感じたらすぐに救急車を呼んで下さい。1人で病院に行くのは、途中で車を運転できなくなる危険性もあるので避けて下さい。
ポイントは刺された部位以外に何か症状があるかどうかです。
刺された部位以外が赤くなったり、かゆくなったりしている。顔がほてる、何となく調子がわるい、気分がすぐれないなどがアナフィラキシーショックの最初の症状です。次第にのどがイガイガしてきて息苦しくなったり、吐き気や頭痛が起きてきます。
逆に刺された場所とその周りが赤くはれているだけで、体の調子がおかしくなければ、急ぐ必要はありません。特に1時間すぎても刺された部位の反応だけであれば、局所の治療だけを行うことになります。ただハチの場合は、刺された部位もかなりはれ、痛みも伴うので、早めに受診して頂きステロイドのぬり薬などを使う方が良いと思います。
スズメバチは5月頃に女王バチが1匹で巣作りを始めた後、6月頃に働きバチが生まれ、7~9月にかけて働きバチの数が増えて巣が大きくなります。したがって、この8~9月にハチに刺される被害が多くなります。家の周りでも普通にハチがみられ、庭木の手入れや草むしりの時に巣を刺激して刺されることがあるので、注意が必要です。
ハチに刺されないための一般的な注意点は独立行政法人森林総合研究所発行の スズメバチ被害防止パンフレットに詳しく書かれています。この辺りではおとぎの森でもハチが出ますので、子供が刺されないようにご一読をお勧めします。