新しいアトピーの治療薬

ガンの薬「オプチーボ(一般名ニボルマブ)」って知ってます?
ノーベル賞を受賞された本庶佑先生が発見したPD-1に対する抗体がオプチーボで、これまでにない効果がある反面、薬剤代が高額であることが話題になりました。

風疹やはしかに1度しかならないのは抗体ができるからで、抗体のくっつく先を病気の原因物質に作り変えたのがオプチーボのような抗体製剤です。
皮膚科でも乾癬やじんま疹にすでに使われていますが、アトピー性皮膚炎でも抗体製剤が応用されました。

アトピーでは炎症を引き起こす物質「インターロイキン4と13」をブロックする抗体製剤が治療薬として承認されました。
この薬を使うと、汗や自分でひっかく刺激で普段生じる炎症が起こりにくくなり、アトピーが改善するという仕組みです。

その効果は論文になっていて、16週間使ってほぼアトピーが消失するレベルまで達する人が約4割、まだ残るけど大分良くなったと思えるレベルに達する人が約7割と書かれています(後日このページにグラフを乗せる予定です)。

アトピーには以前より「ネオーラル(一般名シクロスポリン)」という免疫を抑える薬も使われていて、ネオーラルが感染症、高血圧、腎障害などの注意しなければいけない副作用が多いのに比べ、この抗体製剤の副作用は論文上それほど多くなさそうです。

2週間に1度皮膚に注射をする薬です。注射の痛みは少しありますが、毎日飲む煩わしさはありませんし、自分で注射できれば通院回数も少なくなります。

高価な薬なので、ステロイド外用剤を使って治まる場合は対象外です。
医院にパンフレットを用意してありますから、次回診察時に質問してくださいね。

-P これまでのLINE投稿のまとめはこちら😛

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
富山県高岡市駅南3-5-33
皮膚科神経内科 白崎医院
TEL: 0766-25-0012
HP: https://shirasaki-hifuka.com
LINE: @shirasaki-hifuka
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆