毛穴の開き

毛穴の開きで悩んでおられる方は多いのではないでしょうか。実際に多くの方が毛穴に関する悩みで白崎医院を受診されています。

 毛穴ってなぜ開くのかご存じですか?

毛穴の開き



 これまでその原因がわからなかったのですが、最近明らかになってきました。右図のように毛穴がすり鉢状に広がっている毛穴では、細胞内のイオンバランスが乱れて皮膚の新陳代謝がうまくいかなくなっています。この変化は、皮脂に含まれる不飽和脂肪酸(オレイン酸など)の割合が高い人に多いこともわかっています。下の図は資生堂のパンフレットから参照させて頂きましたが、皮脂の中でわずか5 %しかない不飽和脂肪酸が多い人ほど毛穴が目立っていたという結果です。

 

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確かに、“皮脂が悪い”というのは理解しやすいですね。皮脂が少ない子供には毛穴の開きはみられませんが、思春期になり、性ホルモンの影響で皮脂が増えてくると毛穴が開き始める人が増えるのだと思います。


 では、どうやったら毛穴は目立たなくなるのでしょうか。

 すでに開いてしまった毛穴を完全に戻すのは難しいですが、ここ数年以下にまとめたようにいろいろな方法が報告されています。白崎医院ではその人の肌の状態を見ながら、適切な方法を組み合わせて治療を行っています。時間がかかる場合もありますが、一度診察時にご相談下さい。

〈開いた毛穴の治療方法〉
1) グリシルグリシン(GG)イオン導入(1~2週間に1度)
イオン導入でグリシルグリシンという毛穴収縮成分を皮膚に浸透させると細胞の中のマイナスイオンが増えて、イオンバランスが整うようになります。当院で行っているビタミンA+Cのイオン導入に加えて行います。

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資生堂の資料より抜粋

2) レーザー治療(2~4週間に1度)
脱毛用のレーザーは脱毛効果以外に、毛の周りのコラーゲンを増やし、毛穴を引き締める効果があります。レーザーにより発生する熱が毛の周囲の細胞を刺激してコラーゲンの産生が増えるためです。

3) サリチル酸マクロゴールピーリング(2~4週間に1度)
ピーリングは古い角質を除去することで、毛穴のつまりが取れ毛穴を引き締める効果があります。毛穴のつまりが目立つ方やニキビも気になる方にお勧めです。当院ではサリチル酸マクロゴールというピーリング剤を使用しています。

4) ディフェリンゲル
家で使うことができるぬり薬です。含まれているビタミンA誘導体が細胞に働き肌の新陳代謝を調節し古い角質を除去することで、毛穴のつまりを取り除きます。どの治療にも組み合わせて使うことができますが、乾燥肌の人は肌荒れを起こしやすいので、保湿剤の併用が必要です。

5) 炭酸ガスレーザー
炭酸ガスレーザーは皮膚を削りホクロやイボを除去するレーザーです。麻酔クリームで1時間処置後毛穴に炭酸ガスレーザーを打ち込みます。照射後は赤みや色素沈着が数ヶ月残りますが、その後強力にコラーゲンが産生されるので、毛穴が目立たなくなります。初回は試し打ちを行い効果や副反応を確認します。

6) TCAピーリング(サリチル酸マクローゴールピーリングと併用)
凹んだニキビ瘢痕の治療に用います。サリチル酸マクロゴールピーリングより深い皮膚に影響を与えるので、凹んだ皮膚を元に戻す効果がありますが、施術後に赤みや色素沈着が数ヶ月残ります。