毛虫皮膚炎

20130615-kemushiチャドクガの毒針毛が刺さることで、非常にかゆいブツブツが皮膚に無数に生じる病気です。他の虫刺されと異なり、毛虫に触れたことに気付かない場合が多いので、毛虫皮膚炎の知識がないとまた刺されることがあります。以下の特徴をしっかり理解して下さい。

〈毛虫に刺されたことに気付かない理由〉

  1. 毛虫の表面に肉眼で見える毛には毒はなく、毒針毛は長さ0.1mm前後で肉眼では見えず、毛虫の黒いところに密生して存在します。
  2. 幼虫1匹に毒針毛は50万本あると言われています。
  3. 毒針毛は軽く簡単にはがれるので、触らなくても近くを通った時に風にのって飛んできた毒針毛に刺さることもあります。
  4. かゆみやブツブツは毒によるアレルギー反応で生じます。単に針でさされたことによる刺激で生じるわけではありません。アレルギー反応なので、人によって反応が異なり、刺された当日からはれる場合と、1~2日後に遅れてかゆくなる場合があります。

〈予防対策〉

  • 幼虫はツバキ、サザンカ、チャなどのツバキ科の食物の葉を食べます。
  • 幼虫は5~6月と8~9月頃に出現します。
  • 幼虫以外に、卵やまゆの周りやメスの成虫の尾っぽにも毒針毛を認めます。

したがって、

  1. この時期にツバキやサザンカの周りに行くことは避けて下さい。
  2. 衣類に付いた毒針毛でも皮膚炎が生じます。駆除などの際はビニール雨具が必要です。
  3. 駆除後に死んだ幼虫や脱皮した殻に付いている毒針毛も皮膚炎の原因になります。

他の虫刺されの解説はこちら

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