皮脂欠乏性皮膚炎
皮脂欠乏性皮膚炎はこんな病気です
- 加齢に伴い皮膚表面の脂(あぶら)が減少し皮膚が乾燥することで、かゆみや湿疹が生じる病気です。
- 中高年の方のひざ下や背中、腰回りなどに多く見られます。
- 空気が乾燥する秋から冬にかけて症状がひどくなります。
皮脂欠乏性皮膚炎の治療法
かゆみがある場合はぬり薬のステロイドを使います。症状がひどい場合はかゆみ止めの飲み薬を併用します。
皮膚の乾燥が原因なので、保湿剤をつけて皮膚のうるおいを回復させます。
皮脂欠乏性皮膚炎の日常のケア
皮脂を減らさないために、長風呂やタオルでのこすりすぎに気をつけましょう。
部屋の乾燥は皮膚の乾燥につながります。暖房を使うときは加湿器を使うなど適度な湿度を保って下さい。
体が温かくなるとかゆくなるので、アルコールや刺激のある食べ物をとることは控えて下さい。
衣類は肌触りがよく刺激の少ない物を選んで下さい。
皮脂欠乏性皮膚炎Q&A
Q:脂っこい肉を食べないから皮膚が乾燥するのですか?
A:食事の影響はごくわずかで、むしろ環境からの影響(空気の乾燥、汗の減少、長風呂、こすりすぎなど)が大きいことがわかっています。例えば、夏と冬で食事の内容がほぼ同じだと思いますが、冬の方が乾燥やかゆみが強くなると思います。したがって、食事に関しては特にこれまで通りでよいと思います。
Q:風呂で石けんは使っていいですか?
A:石けんは使っても構いませんが、使いすぎに気をつけて下さい。石けんの使用は1日1回まで。それでもカサツク場合は2日に1度に減らして見て下さい。
Q:保湿剤を使ってもかゆみが引かないのですが。
A:かゆみがある部分の皮膚は単なる乾燥だけではなく、軽い湿疹になっている可能性があります。放置すると湿疹が悪化するので、早めの受診をお勧めします。